CHANT(チャント) 川崎フロンターレ

いい加減にしろ! 「旭日旗騒動」の3つの罪

2017/05/04 14:45配信

武蔵

カテゴリ:コラム

ACLグループリーグ第5節、Jリーグ代表である川崎フロンターレは

敵地・韓国に乗り込み、水原三星と対戦しました。


結果は、奈良竜樹のゴールを守り切った川崎が1‐0で勝利しました。

これで川崎は、今季のACLで初勝利となり、依然グループリーグ3位ながら

最終節で勝てば決勝トーナメント進出が決まるということで

グループリーグ突破へ向けて大きく前進したと言えるでしょう。


「騒動」が起こったのは、この素晴らしい結果となった試合の前のことです。

選手入場の際、川崎側ゴール裏の2人が旭日旗を掲げたのです。

旭日旗は、飛んできたスタジアムの警備員によって即没収となりましたが

事態はそれでは収まりませんでした。


試合後には、水原サポーターが川崎側へと乱入し

また、川崎側からのスタジアム出口を一時封鎖するなどの実力行使に訴え

川崎サポーターたちの安全が脅かされる事態となりました。



この「騒動」に関して、責任の所在は3つあります。

その3つに対して、順序立てて「いい加減にしろ!」と言いたいのです。

「騒動」の素となる旭日旗を持ち出した2人の罪

最初に言いたいのは、スタジアムで旭日旗を出すな!ということです。

理由は、現実的にモメることが目に見えているからです。


2011年のアジアカップで、韓国代表のキ・ソンヨンが難癖を付けたことをキッカケに

ことサッカーにおいて、韓国は旭日旗を「戦犯旗」として敵視するようになりました。

それ以降、日本側が旭日旗を掲出する度に、騒動が引き起こされてきました。


今回、一番の問題となったのは、水原サポーターの直接行動などにより

国外遠征という特殊な状況下の川崎サポーターの安全が著しく脅かされたことです。

サッカー観戦は、絶対に安全なものでなくてはなりません。


スタジアムで旭日旗を出せば揉め事になることは分かりきっていたはずです。

にもかかわらず旭日旗を掲出し、結果として川崎サポーターの安全が脅かされたこと

その騒動の直接の引き金を引いたことは、現状追認的ではあれど、この2人の罪です。

そこには、旭日旗の是非など、個人の思想など関係ありません。

明確にルール化しない罪

次に問題なのは、旭日旗の掲出に関するルールが不明確であるということです。

つまり今回のケースでいうと、もし川崎側に処分を下すのであれば

あらかじめ、旭日旗を出すことを明確に禁止せねばなりませんでした。

そしてそれを、今回の管轄団体であるAFCが

あるいはスタジアムルールとするならば、試合を開催する水原が明確にし

川崎がサポーターに周知するという流れが必要でした。


もしそうでなければ、話は直接行動に出た水原サポーターへの処分のみとなります。

ルールとして明文化されてない以上は、そうでなければ筋が通らないはずです。


また、この件において「常識で考えろ」という言い分は全く通用しません。

ルールこそが全てであり、あと出しジャンケンでは不公平です。

そういう意味では、ルールとして明文化しなかった側にも罪があります。



AFCから4月27日付で、川崎を告発する内容の文書が出されましたが

その内容はAFC倫理規定第58条で、その中身は「差別」に関することです。

政治的な理由とするならまだしも、旭日旗を差別とする意図はなんでしょうか?

考えてみれば、このAFCの決定もおかしな話です。


これに対する形となった同日のJリーグ・村井満チェアマンの声明は

「旭日旗は政治的、差別的ではない」とするものでした。

ここにおいて対立的な両者の主張ですが、今後に注目が集まります。

そもそも旭日旗を「騒動」の引き金にしてしまった罪

「常識で考えろ」というのであれば、日本側はこれからも旭日旗を出し続けるでしょう。

なぜなら、旭日旗は古来より縁起物として扱われてきたからです。

日本において旭日旗を持ち出すことは、勝負事の場において縁起を担ぐ行為と言え

それは常識的な行動と言えます。


旭日旗は、確かに旧日本陸軍の軍旗でありました。

韓国が「戦犯旗」とし、問題視しているのもその辺りが理由となっています。

しかし、その起こりは古く、またその表現は「日出ずる処」から由来しており

つまり、日本産のものをライジング・サンと表現することと特に変わりはないのです。

旭日旗を即、旧日本陸軍と結び付けることは、非常に無理があることです。



そもそも、旭日旗が問題視されるようになった歴史は全く浅く

上記のとおり、2011年のアジアカップからです。

それ以前に、旭日旗をもとにして「騒動」になったという形跡は全く見当たりません。


2011年のアジアカップでの「騒動」といえば

韓国代表のキ・ソンヨンが準決勝の日本戦において得点を決めた際に

日本を揶揄する意図を持つ猿マネのパフォーマンスをしたことが問題となり

それを記者にツッコまれた際に「戦犯旗が見えて腹が立った」と言ったことが発端です。

つまりこの件、キ・ソンヨンにそもそもの罪があるとは言えないでしょうか?


今回、許されざる直接行動に出た水原サポーターが、このような

苦し紛れの言い分に端を発することに対してのみ腹を立てたのかは怪しいものです。

この日、ホームで川崎に敗れ

リーグ戦でも1勝5分1敗の7位と不振のチームを念頭にした

単なる腹いせであったのではないかと勘繰りたくもなります。


そうでなければ、なぜ試合後に殴りこみに来たのでしょうか?

暴力や、この日の水原サポーターのような示威行動がいけないということは前提ですが

試合直前の旭日旗に腹を立てたというのであれば

試合が始まろうがなんだろうが、即刻、飛んでくるはずではないでしょうか?



この件、そもそもの経緯まで考えれば、日本側が譲歩する理由がありません。

Jリーグには毅然とした態度を見せてほしいものです。


ただ、最優先とされるべきは、あくまで安全で快適なスタジアムの確保であり

現実として、旭日旗を出すことでそれが脅かされるのであれば

サポーターはそれを自粛すべき、という考えも検討せねばならないでしょう。


とにもかくにも求められるのは、旭日旗を禁止するのであれば、明確なルール化です。

もし仮に、旭日旗の掲出が明確に禁止されたとして

それでも旭日旗を掲げるとしたら、それはただの禁止行為であり、エゴです。

その状況においては、今回、実力行使に出た水原サポーターのような人間とともに

旭日旗を掲げた人間が処分の対象となることでしょう。

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