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ACLに起こる日韓の「逆転現象」とは?

2017/03/10 20:04配信

武蔵

カテゴリ:コラム

アジアチャンピオンズリーグ(以下ACL)は

スタートダッシュの第2節までが終了しました。

第3節は、1週間空け、3月14,15日に行われます。



例年では、このスタートダッシュの第2節までは

韓国Kリーグのクラブが好調を誇り、優位に立つことが多く

それによって出てくる、Jリーグのレベル低下をあげつらう記事が

この時期の風物詩と化していました。


それは、Kリーグのクラブが、クラブワールドカップはともかく

基本的には11月頭にはシーズンを終え、年明けから始動することができるため

2月頭のACL開幕に良いコンディションで臨める一方で

Jリーグでは、天皇杯ベスト8進出クラブは当然、年末まで調整を続けねばならず

さらに天皇杯優勝チームにACL出場権が付与されるという規約上

ACL出場クラブのうち、最低でも1クラブは元旦まで日程があるということで

必然的に、始動も1月半ばから下旬となることを余儀なくされ

結果として、この第2節までのスタートダッシュに失敗しがちという面があります。



ただ今年は、その例年の流れに「逆転現象」が起こっています。

その中身は、いったいどのようなものなのでしょうか?

逆転現象とは?

第2節終了時点での国別の成績は、中国の5勝1分が図抜けています。

中国超級のクラブは予算的にも東アジアでは圧倒しており

今年は特に好調というのもありますが、今のところは大型補強が実った格好です。


問題はそれ以下の成績です。

Jリーグクラブが4勝2分2敗とまずまずの成績である一方で

Kリーグクラブは2勝2分4敗と出遅れてしまいました。

ちなみに、オーストラリアAリーグクラブは1分5敗と勝ち無しです。


オーストラリアはともかく、Kリーグクラブはスタートダッシュに失敗しました。

これはなぜでしょうか?


それには、全北現代のリーグ戦における審判買収疑惑が関係してきます。

これにより昨季、Kリーグ1位であった全北は、勝ち点剥奪も影響し2位に転落。

加えて、今年1月にはACL出場権も剥奪となってしまい

以下のクラブがそれぞれ繰り上がることになってしまいました。

Kリーグ屈指の予算、そして実績を誇る

そして、昨季のACLを制したクラブが、早くも姿を消したのです。


この余波により、Kリーグクラブには様々な影響が出ました。

4位であった蔚山は、この決定が出た1月末にはスペインで合宿を行っていましたが

急遽帰国し、2月7日のACLプレーオフに備えることとなりました。

ホームに格下と言える香港の傑志を迎えた一戦は、1‐1でPKに突入し

辛くも勝利を得たというギリギリの内容でした。

また、済州も繰り上がったため、調整に狂いが生じました。

スカウティングの面でも対戦相手の変更は響いたことでしょう。


これらの事情により、Kリーグクラブは、強豪クラブの不出場に加え

コンディション面の問題もあり、出だしが不調となってしまったのです。



では、具体的に「逆転現象」について見てみたいと思いますが

それには第2節までの結果を、第1節と第2節とに分ける必要があります。


第1節終了時点では、Kリーグクラブは1分3敗と勝ち無しでした。

そして、Jリーグクラブは3勝1分と負け無しだったのです。

つまり、Jリーグクラブは第1節で絶好のスタートを決めたものの

全体でいえば、第2節でつまずいてしまいKリーグ勢との差を縮められてしまったという見方ができるのです。


直接対決にしても、第1節は鹿島が蔚山に2‐0、川崎は水原と1‐1でしたが

第2節では浦和がソウルに5‐2としたものの

G大阪はホームで済州に1‐4と敗れてしまいました。

さらに、鹿島と川崎がそれぞれタイと香港で勝ち点を落としたために

全体の成績も悪化してしまいました。

その間、蔚山はブリスベンに6‐0で勝利し

水原は広州恒大と2‐2の引き分けに持ち込んでいます。

危機を感じた第2節と今後の展望


確かに、第2節の結果と内容には危機を感じました。

浦和は大勝で、そんな危機もどこ吹く風の連勝スタートとなりました。


しかし、鹿島は中2日で気候の違うタイへの遠征という厳しい条件の中

PK失敗もあり、敗れてしまいました。

プレーオフ組が2クラブ入った、比較的楽な組み合わせとはいえ

もう敗れることはできません。


川崎は香港の東方相手に、あってはならない取りこぼしです。

このグループのカギは、戦力の落ちる東方相手に、いかに取りこぼさないかでした。

これで川崎は、アウェイの水原戦か、広州恒大戦のどちらかに勝つ必要が発生しました。


G大阪は3142を試したものの、全く機能せずの大敗に終わりました。

リーグ第2節の柏戦では、良い意味での開き直りが見られ3‐1と快勝しましたが

これをACLへと繋げていけるかどうかがカギとなりそうです。



Jリーグ勢のACLの戦いは、主にKリーグ勢との争いとなります。

爆買いを実らせつつある中国勢と渡り合うことも可能ですが

予算的にも、そしてスキャンダルの余波があることを考えても

Kリーグ勢との争いを制することが、勝ち抜けに向けた一番の近道と言えます。

果たしてJリーグ勢は、そんなKリーグ勢相手に勝ち抜くことができるのでしょうか?

カギを握るのは、コンディション面となりそうです。

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