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齋藤学と柴崎岳、海外挑戦は成るのか

2017/01/16 19:08配信

武蔵

カテゴリ:コラム

今までも数多くの選手たちが、このJリーグから海外へと飛び立っていきました。

そして、それは今オフも例外でなく、複数選手の海外挑戦が噂されています。


彼らの名は齋藤学と柴崎岳。

両名とも、今やJリーグを代表するスターと言えます。

ただ、彼らの高い海外志向や、国内のファンの評価は

肝心の海外クラブのスカウト達のそれとは見合ってないのではないでしょうか。



確かに彼らはJリーグのトップスターであり

各種報道によれば海外クラブからオファーを受けているようです。

しかし、昨年以前も含め、その交渉は難航しています。

その理由は、満足のいかないオファーだからではないでしょうか。


齋藤はドイツ2部やベルギーなどのクラブからのオファーに留まっており

残留、あるいは国内移籍も視野に入れ、決断をできないでいます。

違うリーグ、上のカテゴリーからのオファーを待ちわびている状況です。


柴崎はスペイン2部からのオファーに留まっていたところに

このほど、1部のラス・パルマスからのオファーが取り沙汰されています。

しかし彼の場合、今オフで所属の鹿島との契約が切れ、フリーでの移籍となります。

従って、移籍を希望してきた今までよりも

グッとハードルが下がっているということが、有利に働いたと言えるでしょう。



彼らは以前から、海外への強い意欲を示してきました。

齋藤はヴォルフスブルク、柴崎はフランクフルト行きが噂されましたが、破談。

その時と今オフとで、いったい何が違うのかと言えば、それは若さです。

若さへという期待値が目減りした結果が、今オフのオファーということになります。


しかし、だからといって、元々の評価さえ高ければ

1~2年経っただけであれば、オファーは来るものと考えられます。

彼らに即決級のオファーが来ないのは、ひとえに評価が低いからと言えるでしょう。

彼らには、選手として何か欠点があるのではないでしょうか。

齋藤学と柴崎岳の欠点とは

彼らの特徴は攻撃面に表れます。

そしてそれは、オンザボールには限りません。


齋藤はサイドハーフとして、ドリブル、カットイン、シュートと

かねてからの武器に磨きがかかりつつあります。

ボールを離した後も止まらず、決定機に結び付けるなど

ただのドリブラーではなく、優れたアタッカーとなっています。


柴崎もボランチとして、ショートパス、ロングパスさらにはプレースキックなど

元々の売りである各種キックの精度の高さだけでなく、運動量も増しており

1試合平均の走行距離も、チームで2位を記録しています。

それを生かしたスペースへのランニングも増えており

試合において、攻撃面では多彩な引き出しを見せています。

また、それらのプレー精度を支える、元々定評のあった落ち着きも

歳を重ねるごとに増しているように見えます。



ただ、両者の対決となった昨年天皇杯の準決勝では

彼らはその代名詞と言えるポジションで、先発起用されたワケではありませんでした。

齋藤はトップ下、柴崎は右サイドハーフでの先発となり

いずれも列が上がり、元のポジションよりも

守備の質的な要求が軽減されるポジションと言えます。


問題があるとすれば、それは守備面でのことなのでしょうか?

そしてそれは、長所を覆い隠すほど致命的なものなのでしょうか?


齋藤は、ビハインド時に得点を取りにいく時間帯で元のポジションに戻りました。

柴崎はこの試合、チームがリードしていてもボランチに戻りましたが

攻守は一体であり、ボールをキープすることにより

試合を落ち着かせる役割というのもあるでしょう。

ただそれは、ボランチの序列として三竿健斗よりも上であるということに過ぎません。

あの人物の、彼らへの評価

では、ハリルホジッチ日本代表監督の評価はどうでしょうか。

日本サッカーに籍を置く中で、最も海外について知る人物の1人と言えます。


齋藤は直近の11月シリーズで招集を受けています。

今や日本代表の主力となった原口元気の競争相手として

アウクスブルグで出番に恵まれていなかった宇佐美貴史を押しのけた格好です。


ハリルホジッチ監督は齋藤について

「最後の突破の部分」を誉め、「類まれな選手」とし

大一番のサウジアラビア戦の叩き台となったオマーン戦では先発起用しました。

齋藤に対する期待と、長所に関する評価の高さを窺わせます。


その一方で、プレーを継続すること、90分間常に良いプレーをすること。

これらを課題として挙げました。


サッカーでボールに触れている時間は、1試合で平均して1分ほどであり

また、チームがどんなにボールを保持しても、その保持率は7割に達することは稀です。

まして、日本代表の世界における立ち位置や

齋藤がこれから移籍するであろう海外クラブは

いったいどれほどのボール保持率を示すでしょうか。

ハリルホジッチ監督の言う「90分間の良いプレー」は

齋藤にとって、海外レベルでは足りていないということではないでしょうか。



一方の柴崎は、代表招集から遠ざかっています。

しかしその間、ハリルホジッチ監督は幾度となく柴崎へのフォローを入れています。

「ずっと見ている」

「持っている才能は疑いようがない」

と。

しかし、現時点で再招集が無いことには変わりがありません。

まして、同僚であり、鹿島でのボランチのポジションを確立した永木亮太が招集され

先のオマーン戦では初キャップを飾りました。

柴崎は、永木のポジション確立以降、ボランチでの先発機会が減り

チャンピオンシップやクラブワールドカップなどの大舞台でも

サイドハーフでの先発起用が目立つようになりました。


柴崎の流出が前提とはいえ、大型補強が完了した今季の鹿島において

もし、柴崎が残留したとして、前述の永木やレオ・シルバを押しのけて

柴崎はレギュラー足り得るでしょうか?

そして、その際のキーポイントも、守備面ということになるでしょう。



海外クラブからの評価が低いのは

こういった、彼ら自身の欠点からくる現状を把握されているからである・・

という可能性は少なくありません。

特に彼らは、齋藤が鳥栖戦でのセンセーショナルなゴールや

柴崎がレアル・マドリー戦での2得点など

特筆すべきアピールの直後なだけに、深刻に捉えざるを得ません。


そういった、長所におけるアピールも

海外スカウトからすれば、得意科目での上積みでしかなく

彼らは、他の欠点による足切りの対象となってしまうのかもしれません。

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