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J1昇格プレーオフ 準決勝 C大阪vs京都 「京都の腰を引かせたセレッソ」

2016/11/28 16:20配信

武蔵

カテゴリ:コラム

J1昇格プレーオフが始まりました。

J2の全42試合を終え、3位だったチームは6位と、4位は5位と

準決勝として、それぞれ上位チームのホームスタジアムで1試合行い

その試合に勝った方が、また上位チームのホームで決勝を行うこととなります。


引き分けの場合は上位チームの勝ち抜けとなることから

上位チームは0.5点勝った状態でスタートすると考えることもできます。



4位だったC大阪は、5位の京都をホーム・キンチョウスタジアムに迎えました。

C大阪は昨年、昇格プレーオフ決勝で福岡に敗れ

今年、屈辱のJ2 2年目を迎えることとなりました。

そして、その2年目である今年も苦しみ、プレーオフへ進むこととなりました。

今年こそ、失敗は許されません。

京都は4度目のJ2降格から、早くも6年が経とうとしています。

2012、13年はともに昇格プレーオフに進出しましたが

一昨年と昨年は、それぞれ監督交代となるほどの不振を経験したこともあり

昇格プレーオフの場に立つことも叶いませんでした。

3年ぶりのこの舞台で、昇格回数を降格回数に並べたいところです。

京都の出鼻を挫いたC大阪

降りしきる雨により、ピッチは所により水が浮いているような状態でした。

これは、ボール保持に支障が出るレベルと言えたでしょう。


そんな中、機先を制したのはC大阪でした。

立ち上がり、澤上竜二が京都のビルドアップに対してプレスバックを仕掛け

奪ったボールを柿谷耀一郎が持ち運び、惜しいミドルシュートを打ちました。

これにより、前半における両チームの姿勢が決まったように思えました。


京都は守備時442で、ボール保持時はSHが中に入り

ボックス型になるような形を採りましたが

ただ、このビルドアップの精度はそこまで高くはありませんでした。


それはなぜかというと、京都は石丸清隆現監督が昨年の7月に途中就任したのですが

当初は3バックへのボトムチェンジを基本に

3142、325といった形でのビルドアップを志向しました。

その結果、石丸監督指揮下では、6勝10分4敗と

引き分けが多くなりながらも、勝ち越すに至りました。


ただ、昨オフに、その核であった駒井善成、伊藤優汰、原川力などが移籍したことで

今シーズンのそのシステムは、運用に支障が出てしまいました。

つまり、試行錯誤の末の、現行システムであるため

その精度に関しては、仕方のない部分があると言えます。

ただ、J1復帰に燃えるC大阪に、それを見逃す義理など有りません。

C大阪が積極的に前からのプレスを仕掛け、京都を脅かしました。


前半13分のC大阪の先制点は、京都守備陣のスライドが間に合わないところに

ソウザがフリーで強烈なミドルシュートを放ち

そのこぼれ球を柿谷が華麗に詰めたというものでしたが

そういった京都守備陣のスライドの遅さ、甘さは

後半10分にも澤上の決定機という形で表れていました。


この試合、澤上をトップ、コンディション面にはまだ不安の残る柿谷を下がり目に置き

澤上に、トップに必要な仕事

(ファーストディフェンス、プレスバック、裏抜け、ポストプレーなど)をさせ

柿谷に比較的、自由を与えることが出来ていましたので

大熊清監督の選手起用が上手くいったと捉えることは可能でしょう。


C大阪は、ボール保持、非保持にかかわらず

京都をよくスカウティングし、よくそれを実行したと言えます。

C大阪が決勝進出。決勝で勝つためには・・・?

C大阪は、技術の高い選手が揃っており

狭いところでのパス回し、その際のアイデアが豊富と言えます。

京都はサイドに追い込む守備をよく敢行しましたが

C大阪がその守備網を突破するシーンが前半から目立ちました。

話は前後しますが、先制点もその形でした。


また、C大阪はボール運びに柔剛を併せ持っており

サイドに置いた杉本健勇へのロングボールでビルドアップを省略するなどして

スコア面やピッチ不良などのリスクを考えたサッカーを展開しました。


それでも、守備に穴が出来てしまうのが今のC大阪というもので

京都は、しばしば相手が崩れた状況を手にしていました。

後半開始から山瀬功治に代え、堀米勇輝を投入し左サイドに置きましたが

堀米は左サイドで充分に起点となりました。


堀米は左利きであり、左サイドに置けばクロッサーとして有効に働きます。

京都は後半20分台に、競り合いに強い有田光希、次いで195cmのキロスを投入し

パワープレーも交えながら、その高さを生かしてゴールに迫りました。



2006年のドイツW杯、日本対オーストラリアが良い例ですが

競り合いに強いFW相手に手を焼く、つまり跳ね返せない、セカンドが拾えない

マイボールの時間が増やせないでいると

最終ラインが押し込まれたり、統率ができず、ギャップが出来たりしてしまいがちです。


C大阪は、ビルドアップを捨て、割り切って放り込んでくるようになった京都相手に

そのような状況に陥ってしまいました。

失点シーンはまさにその典型と言えるものであり

ロングボールに対して、菅沼駿哉と有田の2人に裏を取られてしまいました。

1‐1でなんとか「逃げ切った」ものの、来週へ向けて修正せねばなりません。


3位の松本を破った6位岡山の決勝ゴールも

赤嶺真吾の3人目の動きを捕まえきれなかったと言えるものでした。

1点が何よりも物を言う一発勝負において

こういった、放り込み対策というのはどうしても必要となってきます。

「J1昇格へあと1つ」としたC大阪が、それを為し得るためには

放り込み対策というものが、ひとつ重要になってくるでしょう。

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